スキップしてメイン コンテンツに移動

二分法:臨機応変と慎重


臨機応変=EN, IS 慎重=ES, IN

臨機応変:SEI、ILE、LSI、EIE、ESI、LIE、SLI、IEE


・臨機応変なタイプは、与えられた状況(例えば、タスクを課せられた条件下)でアクセスできる情報のみを使用して、解決策を模索および問題を解決する傾向がある。したがって、このタイプは、新規のタスクごとに、指定されたタスクに適合する新たな「アルゴリズム」を作成する。
・提起された問題に対して回答する際に、回答を模索して問題を解決する背景(準備段階、情報の収集、過去の経験など)は言及されず、黙って「暗示」される。
・話をする場合、臨機応変なタイプは一般概念として「予測する(anticipate)」という言葉を頻繁に使用する。通常、それらは「必要となる」、「良くなるだろう」、または「すべてを予測する」ことは「不可能」であることを意味する。

慎重:LII、ESE、IEI、SLE、ILI、SEE、EII、LSE


・問題を解決する場合、慎重なタイプは、彼らの経験が有す幅広い「プール」から情報を「収集」する(課題を検討する時、全ての経験と知識を参照して答えを見つけようとする傾向がある)。慎重なタイプは、既に作成され、実績のある方法(アルゴリズム)を使用して、問題を解決する傾向がある。
・提起された質問に回答する場合、幅広い文脈をカバーする。答えを求める準備段階、この模索を取り巻く状況、利用可能な情報について言及する。
・慎重なタイプは、一般概念として「予測する(anticipate)」という言葉を使用することは滅多にないが、何らかの行動や計画を説明する場合、具体的な例(予想できる方法の例を示す)を用いてこの概念を示す。


トピック:休暇を計画し、過ごす方法。

臨機応変:「最低限の『もの』で間に合わせるようにしているので、荷物が多くなることはありません。万事に備えることは不可能です」「きっと忘れ物はあるでしょう。服や傘、本、地図、カメラ、薬を詰めます。本は確実に持っていきます。行く先では娯楽が見つかるだろうし、どんな物でもそこで探し出せるでしょう」「楽しい時間を過ごすために必要なものを、最低限持っていきます。個人の衛生用品、医薬品、必要な衣服。一般的な娯楽は予想できません」「本当に最低限のものだけです。適切な履物、新しい水着を購入して、旅行や遠出を計画します」「起こり得るあらゆる状況を予測しようとする人もいますが、そこで必要となるかもしれない物を全て準備することはできません」「衣服や薬などは『弱点』をカバーするために必要です。レジャーや娯楽は現地で体験しますが…特定の物は最初から想定できます」

慎重:「水着とカメラの2つは必ず持参します。何があるか常に把握できるとは限らないので、事前に準備する方が望ましいです-そうしないと、私が初めてイタリア旅行に行った時のようになります。ヘアードライヤーとアイロンを持って行って、ホテルでどちらも提供されたのですが…それでも、カメラ用のバッテリーとフィルムが必要になります。これは事前に準備しておくことができます」「旅は旅で、私にとって初めてのことではありません。慣れたアクティビティだし、何を持っていくべきかわかっています。少なくとも、現地の言葉を多少は学ぶ必要があります。情報を得るために多くの時間を費やします」「出発の前に、そこに戻ってきた時に『厄介』な驚きが待ち構えていることがないように、会計を済ませます…まず天気を確認します。旅行中に買い物に行くのは、レジャー活動に充てるべき時間の非生産的な浪費ですから、必需品は全て事前に購入する方が好ましいです」「ビザや保険込みで、パスポートを取得する必要があります。それに猫をどうするべきか決めないと」「旅行代理店は色々な事に責任がありますし、私に情報を提供するべきです。そうでなければ、自分でさらに文化情報を探します…習慣や持参するべき荷物を考え出してあります」「それが外套なら、仕立て屋によって作られたに違いないですね」「なぜですか?」「推測です…」(躊躇い)。<慎重>:「これらのボタンは、自宅にあるリモコンに付いているものと同じです。押してもチャンネルは変わりません」<臨機応変>:「私が見てみましょう」<慎重>:「どうして無駄なことをするんですか?」

理論的性質


臨機応変/慎重は、非合理的な情報要素である評価/調整二分法に対応する。

臨機応変なタイプは、評価特性の▲〇と調整特性の△●を持つ。
慎重なタイプは、評価特性の△●と調整特性の▲〇を持つ。

コメント

このブログの人気の投稿

MBTI:タイプの関係

日本では何故かソシオニクスしかタイプの関係を扱っていないことになっている(?)が、MBTIでもタイプの関係については言及されている。「タイプの関係(相性)」は誰でも思いつくテーマなので当然だが、MBTIの関係論については、あまり有名ではない。理論的にはそこまで緻密なものではないが、参考までに紹介する(メインで取り上げるカーシーについては この記事 を参照)。 初期のカーシーは、真逆のタイプ同士の相性が最も優れていると考えていた。人は自分にないものに惹かれる。つまり、INTPとESFJが互いに惹きつけ合う。ただ、その後の観察から、カーシーは考えを変えたらしい。多くの結婚生活を観察した結果、SJとSP、NFとNTの組み合わせが最も多いことがわかった。どちらの組み合わせも、コミュニケーションの好みは一致している一方、目標を達成する手段は異なる。例えば、SJとSPは共に具体的な対象について話すことを好むが、SJは協調して行動するのに対し、SPは実利を重視して行動する。逆の組み合わせ(SJとNF、SPとNT)では、この関係性は成立しない。このため、SとNの違いが重要とされる。 実はタイプの関係については、マイヤーズも言及している。375組の夫婦を調査したところ、夫婦の77%は二つ以上の指標が一致していた。特にSN指標が一致していることが、タイプを問わず重要だという。マイヤーズは異なるタイプ間の違いを理解するためにMBTIを作ったが、実際は自分に近いタイプを好むらしい。ユングによれば、人のシャドウによる行動は、その人物の行動と見なすべきではない。シャドウを額面通りに受け取らないことが、結婚生活を上手く送る秘訣になる。 話をカーシーに戻すと、彼の理論ではSN以外の指標が逆のカップルに、最も互換性がある。つまり、 ESTP x ISFJ 、 ESFP x I STJ 、 ESFJ x I STP 、 ESTJ x ISFP 、 ENTP x INFJ 、 ENFP x INTJ 、 ENFJ x INTP 、 ENTJ x INFP がベストカップルになる。以下に各々の気質ごとの関係性をまとめた。 <SP:職人> SPは異性と真剣な関係になりにくい。衝動的に人々に惹きつけられ、新たな関係を結ぶ。他の気質よりも外見に気を遣い、性的な経験にも積極的である。抽象的な刺激には心を動かさない

MBTIとソシオニクスの違い:心理機能と情報要素

前回 はJ/Pの違いについて触れたが、MBTIとソシオニクスは4指標の定義、心理機能(情報要素)の定義においても異なっている。以下はWorld Socionics Societyが挙げた両者の違いとなる。 ①各指標が意味するもの ・MBTIのI / Eは「人と関わってエネルギーを得るか」だが、ソシオニクスではFに依存する。外向T型は交流をあまり必要とせず、内向F型は人と関わることを好む。 ・MBTIのN / SはN型のみが創造力・発想力に富むというバイアスがかかっており、S型は過小評価されている。ソシオニクスでは両者が得意とする領域で公平に取り扱われる。 ・MBTIのT / Fは「厳しさ・優しさ」を表すが、ソシオニクスでは競争心・攻撃性・厳しさはSeに依存する。よってソシオニクスにおけるSe優勢タイプの多くが、MBTIではT型になる。ソシオニクスのFは親切心・寛大さではなく、対人能力を表す。よってSe-Fタイプは社会的に優位に立つためFを利用する。 ・MBTIのJ / Pは「組織力・計画性の有無」を表すが、ソシオニクスではTに依存する。よって多くのF型がMBTIでPと判定される。ソシオニクスの合理・非合理は物事が「どうであるべきか(T / F)」「どうであるか(N / S)」というアプローチの取り方に焦点を当てる。EIE(ENFj)やEII(INFj)は計画性に欠ける可能性があるが、「自分の感情は正しい」「他人はこのように感じるべきだ」という明確な見解を持つタイプとなる。 ※なお、わかりやすくするために特徴を挙げたが、詳細は各指標に関する記事で確認して欲しい。 ②MBTIの認知機能とソシオニクスのIE ・MBTIのSe(現在を生きる、快楽を求める、美的感覚)=ソシオニクスのSi ・MBTIのSi(記憶、歴史、比較、時間感覚)=ソシオニクスのNi ・MBTIのSi(ルールを守る)=ソシオニクスのTi ・MBTIのTi(物事の仕組みを解明する)=ソシオニクスのTe ・MBTIのTe(権威、指揮、上下関係)=ソシオニクスのSe ・MBTIのFi(感情の状態)=ソシオニクスのFe ・MBTIのFe(人間関係、社会的に適切な態度)=ソシオニクスのFi ※ソシオニクスについては「 情報要素 」を参照。 ③グループ分け ・MBTI

トライタイプ

<トライタイプとは> 1995年の調査で、人はひとつだけでなく、好ましい順番で使用される三つのエニアグラムタイプを持つことが示された。これらの各タイプは三つのセンター、ヘッド(567)、ハート(234)、ガッツ(891)に存在する。 三つのタイプのうち、支配的なタイプは自我の優先する防衛戦略を表す。しかし、支配的なタイプの戦略が失敗すると、自我は残り二つのタイプの戦略を順番に利用する。支配的なタイプは常に統制者であるため、最終的に核となる戦略に立ち戻る。 <調査方法> 初期の調査から明らかになったことは、質問票やコーチングの際にクライアントによって使用された語彙パターンが、一貫して三つのタイプを中心に自我の戦略を組織したことである。言い換えると、クライアントは個人的な心理経験をさらけ出す際に、三タイプの言語や語彙を利用した。 クライアントは支配的なタイプだけでなく、他の二タイプの核となる恐怖とも共感した。さらに重要なことに、多くの人々は支配的なタイプとラインやウイングで繋がっていないタイプの語を使用した。殆どの理論家は全ての言動が支配的なタイプ、ウイング、ラインに帰するものと考えていたが、クライアントは各センターにおけるタイプの語彙を何度も使用したため、これはトライタイプの発見において重要な特徴である。 語彙分類は質問票の単語選択を統計的に実証し、各タイプが母語、年齢、性別、教育、国籍や人種を問わず独自の語彙を使用するという仮説を確認するために使用される。さらに、支配的な本能型の言語と同様に、トライタイプを構成する3タイプの語彙を使用することも確認する。このため、タイピングは5つの段階を経る。1)質問票。2)エニアカードを用いたテスト。3)本能型のテスト。4)語彙分類。5)コーチング。 出典: https://www.katherinefauvre.com/tritype/ <ウイングとライン> 調査は人がウイングとライン(エニアグラム図で点同士を結ぶ線)を利用することを示したが、これらのウイングとラインは、個別に使用される戦略に留まらない。何故、メインタイプと関連のない根源的な恐怖、語彙、動機や望みが報告されたのか?トライタイプにウイングタイプや統合・退行ラインに沿ったタイプが含まれると、そのタイプが活用されることが極めて多い。 例えば、トライタイプに3と6を持つ