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情報代謝

基本的な概念   情報代謝のモデルは、最初にケピンスキー(1970)によって発表され、彼を含む複数の人物によってさらに発展した。ケピンスキーは、機械的なモデルが人間に二元的な特性化を強いているため、精神プロセスは細胞プロセスを機構的に管理し、経験や創造性などの心理的生活については殆ど説明しないと主張した。彼が生物学的モデルを機械的なモデルよりも心理的現実に近いと見なしたのは、それらが生命を考慮に入れているためである。 ケピンスキー(1970、1979a)は、「エネルギー情報代謝」という用語を使用して、生命、より具体的には、それなしでは生命が存在し得ない2つのプロセスを提示した。系統発生の初期段階ではエネルギー代謝が支配的だが、それは常に、例えば栄養源に関する情報処理などの情報代謝と共存する。成長が進むにつれて、情報代謝は重要性を増し、極端な状況では、利用可能な全エネルギーが情報処理に利用される。情報代謝モデルは、細胞の構造組織との類似性に基づいており、エネルギー代謝のアナロジーから情報処理の説明を試みる。ケピンスキー(1970)によると、「情報の代謝」(つまり、情報処理)は細胞のように機能する。つまり、細胞膜に類似した独自の境界線、細胞核に類似したコントロール・センター、小胞体やリソソームに類似した情報の配信および処理システム、そして、ミトコンドリアに類似したエネルギー源を有す。理論の基礎には、他の情報処理に関する理論で認められているように、時間と共に変化する情報入力の必要性がある。ケピンスキーの見解は、カルノーの定理の一般化に基づいており、「生物はオープンシステムであり、それぞれ生命保護と種の保存の法則によって描写されたプロセスの結果として、ネゲントロピーが増大または減少する」(Struzik、1987a、p.107)と述べている。これらが、ケピンスキーによって認識された2つの主要な生物法である。また、彼はそのような代謝の2段階を記述する。第1段階は殆ど完全に不随意であり、脳の下部(間脳と嗅脳)に限局され、環境の何らかの側面に「向かう」または「対立する」基本的な態度を確立する。第2段階は自発的であり、新皮質に限局されており、環境と関連した活発な行動の原因である。 コントロールセンター 情報代謝は、定義された空間と時間内で発生する。コントロールセンター(CC)-つま

二分法:臨機応変と慎重

臨機応変=EN, IS 慎重=ES, IN 臨機応変: SEI、ILE、LSI、EIE、ESI、LIE、SLI、IEE ・臨機応変なタイプは、与えられた状況(例えば、タスクを課せられた条件下)でアクセスできる情報のみを使用して、解決策を模索および問題を解決する傾向がある。したがって、このタイプは、新規のタスクごとに、指定されたタスクに適合する新たな「アルゴリズム」を作成する。 ・提起された問題に対して回答する際に、回答を模索して問題を解決する背景(準備段階、情報の収集、過去の経験など)は言及されず、黙って「暗示」される。 ・話をする場合、臨機応変なタイプは一般概念として「予測する(anticipate)」という言葉を頻繁に使用する。通常、それらは「必要となる」、「良くなるだろう」、または「すべてを予測する」ことは「不可能」であることを意味する。 慎重: LII、ESE、IEI、SLE、ILI、SEE、EII、LSE ・問題を解決する場合、慎重なタイプは、彼らの経験が有す幅広い「プール」から情報を「収集」する(課題を検討する時、全ての経験と知識を参照して答えを見つけようとする傾向がある)。慎重なタイプは、既に作成され、実績のある方法(アルゴリズム)を使用して、問題を解決する傾向がある。 ・提起された質問に回答する場合、幅広い文脈をカバーする。答えを求める準備段階、この模索を取り巻く状況、利用可能な情報について言及する。 ・慎重なタイプは、一般概念として「予測する(anticipate)」という言葉を使用することは滅多にないが、何らかの行動や計画を説明する場合、具体的な例(予想できる方法の例を示す)を用いてこの概念を示す。 例 トピック:休暇を計画し、過ごす方法。 臨機応変 :「最低限の『もの』で間に合わせるようにしているので、荷物が多くなることはありません。万事に備えることは不可能です」「きっと忘れ物はあるでしょう。服や傘、本、地図、カメラ、薬を詰めます。本は確実に持っていきます。行く先では娯楽が見つかるだろうし、どんな物でもそこで探し出せるでしょう」「楽しい時間を過ごすために必要なものを、最低限持っていきます。個人の衛生用品、医薬品、必要な衣服。一般的な娯楽は予想できません」「本当に最低限のものだけです。適切な履物、新しい水着を購入して、旅行や遠出を計画します」「起

IEE:サブタイプ

Ne-IEE Description by V. Meged &Ovcharov サブタイプNeは、やや浮世離れしており、内向きに集中していると同時に、散漫な人物の印象を与える。予想外に極端な行動を取る傾向がある。内気さと無気力は突如として感情的な高揚感、決断力、および活動に置き換わり、顔に浮かぶ憂鬱な表情は閃きと喜びに変わる。思慮深いと同時に衝動的、楽観的かつ抑制的、臆病であり精力的など、非常に多様な印象を他者に与える。内面に一貫性がなく、脆弱で、容易に気分を害すが、陽気な仮面の下に問題を隠す。誰にでも友好的に接し、どんな人も理解して、笑顔で賛意を示すように努める。思いやりがあり、柔和で、機知に富んでおり、信頼を得る素質がある。他者の問題に進んで介入し、困難な立場を脱する方法を見つけ、有益な助言を提供しようとする。自身の見解を感情的に擁護する。対立相手に心理的な圧力をかけることがある。動きは衝動的で、上手く調整されておらず、やや角ばっている。歩行は速く、少し無骨である。顎は尖っていることが多い。視線は注意深く物問いたげであるか、驚きや洞察に満ちて鋭い。 非常に知覚的。人々の隠された動機に対して、優れた感覚を持つ。特に人の欠点を鋭く捉えるが、誰かを傷つけない為に、それを表に出さないようにする。このタイプに取り繕うことは無意味である。虚偽や偽善を嫌う。人間の様々な弱さに寛容。友好的で敏感に反応し、人々に共感して、困難な人生の状況に助言することを好む。問題に対する多様な解決策を常に認識し、最も希望のない場合でさえ、解決方法や打開策を提案する。説得の才能を持ち、絶望した人々を高揚させて、困難を克服するように鼓舞する。 人々の能力を識別する。才能と並外れた個性に引き寄せられる。新しい経験と印象を好む。独自性と神秘性に興味を持つ。好奇心が強く、読書家で、内省する。創造的な性格。あらゆる対象を分析し、様々な現象の本質を理解しようとする。自分の能力に対して用途を見つけられない場合、退屈を感じる。型にはまった行動は、活力の低下を招く。心から楽しめる職業を見つけるまで、定期的に仕事や趣味を変えたり、新しいことを試す傾向がある。常に実験を重ね、作品の新しい方向性やアプローチを模索する。創造的な意味において、自身にも他者にも非常に厳しい。常に欠陥や誤りを見つけることができるため、実行され

アルファ・クアドラ:封じられた口①

導入 アルファー「封じられた口」のクアドラは、他のクアドラと同様に、一連の支配的な4つの側面に起源を持つ-プロセス:機会の直観(+Ne)、プロセス:経験の感覚(+Si)、結果:感情の倫理(-Fe)、および結果:構造の論理(-Ti)。これらは、クアドラが有す3つの支配的な特徴を形成する。 1.「 民主主義 」特性(合理的な側面はマイナス符号を伴い、非合理的な側面はプラス符号を伴う:-Fe、-Ti、+Ne、+Si) この特性に従って、あらゆる人々が次の権利を持つ。1)対等な存在として他者と対話する。2)平等に権利と機会を得る。3)平等な権利と機会を主張して争う。4)トピックについて自由に表現する。5)自身の見解を自由に擁護する。6)いかなる手段によっても権利と機会を防衛するよう努める。 2.「熟慮」特性(プロセス:非合理的な側面の優位性+Ne、+Si) この特性に従って、あらゆる人々が次の権利を持つ。1)能力、可能性、および才能を自由に展開する。2)トピックについて自由に表現し、そのトピックに精通しているかどうかに関係なく、意見を尊重されることを要求する(「民主主義」の特性により、人は専門家の意見を棄却するか、少なくとも異なる基準および自身の裁量でそれを解釈しようとする)。 3.「主観主義」特性(結果:合理的な側面の優位性-Ti、-Fe) この特性に従って、あらゆる人々が次の権利を持つ。1)出来事、意見、行動の主観的分析を行う。2)過失のある者を見つけ出し、社会システムから追放する。一方、謂れなき罪に対して対抗する。3)システム内の居場所を巡って戦い、自分の立場を守る。4)他の人々をシステムから追放する。また他者を追いやる人物と戦い、取って代わられないように自身の権利を守る。 1.アルファ・クアドラから生じる恐怖と不安 上記に記載された優勢な特性の組み合わせから、アルファ・クアドラでは意見を巡って激しい争いが生じる。議論、ディベート、論争-これらは、重要な問題に取り組む際に、最も広く普及した自然な形式である。各人は、語彙や時間による表現手段に制限されることなく、あらゆる主題や問題について自由に話すことが、自分の務め(自然権および法的権利)であると考える。 各人は、自分の主張によって相手の意見を抑圧する権利を感じており、議論、機会、話題、シ

双対関係:ESI-LIE

1. Te:主導機能(LIE)/暗示機能(ESI) LIEは実用を指向する「主導」機能の意見を、定期的に発声する。つまり、そのような意見の目的は、プロジェクトや活動の有益な側面に注目させることである。LIEの特徴は、どんなアイデアや理論でも有用性という観点から検討し、具体的な結果と利益の方向へ推し進めることにある。ESIはこの種の情報を受け取ることを待ち望んでおり、「実用の論理」の方式で受け取った情報を協奏、具体化する。実用性の高い目的と方向性に欠ける場合、ESIは実行すべき事柄やあらゆる活動の目的を選択することに不安を感じ、動揺する。そして周囲の人々に、些細なことでも実用的かつ論理的であることを要求し始め、活力とエネルギーが減少する。 2.Ni:創造機能(LIE)/動員機能(ESI) LIEは未来に生きている。このタイプにとって、過去はそれほど重要ではない。性急な動員は、このタイプの人々の特徴である。LIEは他の人々を頻繁に急き立てる。直ちに実行を促し、遅延や延期を許容しない。自身の意見において有用と見なすと、即座に作業に着手し、何らかの大きくはないが具体的な結果をもたらすことになる。この種の活動は、未完了の作業や非生産的な活動に悩まされるESIを、この上なく刺激する。加えて、ESIは自身の活動を調整し、時間内に作業する自らの能力に関して、また、これにどれほどの労力を費やしているか他者に気付かれることに、不安や不快を感じる。このため、ESIは大きなイベントや避けられない締め切りが迫ってくるのを座して待つことを嫌い、前もって物事を行うことを好む。これに応じてLIEは事前に何も連絡しないが、実行する必要がある間際になって、タスクや行動について知らせる傾向がある。 3.Fe:役割機能(LIE)/無視機能(ESI) この機能においてLIEは感情を表現する。これが役割機能であるにも関わらず、ユーモアや皮肉の形でLIEから生じるこれらの感情は、深刻な問題について話し合っている聴衆に伝達され、状況を和らげ、陽気なものにする役に立つ。そのような前向きで面白味のある感情は、ESIに歓迎される。ESIがそれを好むのは、遊び心があり巧みな調子で話しかけられる場合である。ESIはこれらの感情を精選し、更に具体的な表現に発展させる。ESIはこの機能に合わせてLIEを調整し、「彼の傍に行って

情報要素②

オーガスタによる情報要素の描写 私たちは生物および無生物オブジェクトの世界に生きている。前者は後者よりも複雑である。さらに、私たちの見解では、最初に形成される閉鎖系は、他の世界に抵抗しようとする、つまりある意味では、その特徴を複製しようとする。言い換えれば、彼らの身体と精神は、そのあらゆる複雑さにおいて外部の環境全体を反映する(ことができる)。生物は外部の現実に抵抗するが、無生物はそれに融合する。 次に、現実の外向的および内向的側面に関連する、(物理学由来の)「物体」と「場」の概念をオーガスタは紹介する。 物体の「直接的」な相互作用-または衝突-は、稀な現象である。天体が場を介して「遠距離」から相互作用するばかりに、宇宙空間における「大災害」は珍しい。生物も場を介して相互作用する。観察者の視点から見ると、生物の場は、あるオブジェクトと他のオブジェクト間のあらゆる相互関係の総和である。この相互作用を、個人の精神はあらゆる種類の内的感情として認識する。 各々の生命体は、周辺の環境から2種類の情報を受け取る。 -知覚を形成し、物体の性質と状態に関する情報を伝達する感覚/印象 -感情を形成し、場に関する情報を伝達する感覚/印象 人間の精神が知覚できる情報、およびその質量は、刺激を提供する環境、ならびに情報を受け取るシステムの性質、強度、発達、および訓練によって決定される。鋭敏な視力、聴力、または発達した嗅覚を持つ人は、外部の現実について詳しく知ることができる。 オーガスタは、場の役割を理解する重要性を強調している。 [*注:彼女が用いる感情という言葉は、倫理や精神機能としての「感情」と混同されるべきではない] ...人の感情-心理学の主題-は、この類似する場の現れに他ならない。人類の半数-すべての内向型-は、実際にはオブジェクトではなく、感情(オブジェクトとの関係)を指向している。 現実の8つの側面 精神の中で(これらの側面は)互いに明確に区別され、意識の程度も異なる。個人の使用方法は様々である。加えて、外向型においては物体に関する固有の知覚要素、内向型においては場に関する固有の知覚要素が主導的である。 これらは、オブジェクトと他のオブジェクトとの関係に関する4つの要素である。または—それらを関連付ける異なる4つの方法とも言える。オブジェクトが他のオブジェクトのコンテキ

タイプのマスク

私たちの社会は人生における特定の状況下で、人々が望ましい姿で他者に自己を提示するという、常に意識されているわけではない目的によって、「マスク」を被るように定められている。この記事では、「マスク」とは何かについて説明する。どのような状況で人々を妨害し、不便や不快感を引き起こすのか?また、人々が環境と交流し、目標を達成することを支援するのは、どのような状況か? キーワード:ソシオニクス、TIM、「マスク」、タイプ間の関係、人生の課題と問題、モデルAセルにおける機能。 「マスク」の存在に関する仮説は、ずっと以前から多くの人々によって提示され、多くのソシオニストの研究において確認された。様々な研究者の作品で、「マスク」は「コミュニケーション・モデル」(ウラジミール・イェルマク)、「社会的アクセント」(セミョーン・チュルモフ)、「タイプのアクセント」(ヴァレンティ-ナ・メジド、アナトーリー・オフチャロフ)など、異なる名称と微妙な定義の差異を得た。人々にそのような特徴が存在することへの最初の言及は、カール・ユングによるものだった。「タイプ論」の導入[1]で、彼は次のように書いている。「異常な状態、つまり母親から非常に強く異常な影響がある場合、子供は(通常の影響と比較して)個々の素因を損なうことがある。これらの異常な外的要因によって妨げられなければ、おそらく別のタイプを選択しただろう」 これを実践的な観点から観察してみると、「マスク」が人々とのコミュニケーションや交流を助けることも、妨げることもあるとわかる。 マスクの負の影響 マスクが私たちの障害になるシナリオを考察してみよう。これは、何よりも、無意識に長時間被っていることが原因となる。人生において特定の問題を解決するために、特定の、おそらくは頻繁に繰り返される状況で別のタイプとして行動し、これを認識していない。「マスク」をあまりにも長く被っていると、それが本当のタイプのようになることがある。 この現象は、次の結果をもたらす。 第一に、新しい職に就いた時、あるいは親しくない人々と出かける時や最初のデートで、人々はマスクに基づいて意見を形成する。これは、第一印象がまさにマスクによって生じる事実によるものである。しかし、しばらくすると、本当のタイプが現れる。その結果、割り当てられた役割におけるその人の努力は、管理側の期待に応えること

双対関係:ILI-SEE

1.Ni:主導機能(ILI)/暗示機能(SEE) ILIは折に触れて、SEEのために将来の出来事を描き出す。それは比喩的な連想の形を取って行われる。ILIは予測と推定を行うことに長けている。昨日の出来事に基づいて、明日に何が起こるか予告する。これが行われるのは、SEEがそのような情報を要求する場合、またはSEEの機嫌が悪い場合である。SEEは「これから何が起こるのか?」といった種類の質問を、ILIに投げかける。ILIは多くの関連性を引き出し、比喩的または実例的な説明を考え出し、詳細とデータを提示して、動作により話を補助しつつ、適切と見なした形でポジティブまたはネガティブな予測をする。ILIは想像上のイメージを思い描き、次にそれを聞き手に「予言」する。SEEはどこで何が起こるのか知る必要があり、その時に初めて平穏と安心を感じる。ILIはSEEが求める情報を提供し、SEEのどんな質問にも即座に応える用意がある。しかし、SEEは長い話に耐えられず退屈する可能性があるので、ILIは長々とした返答を与えるべきではない。 2.Te:創造機能(ILI)/動員機能(SEE) 繁栄と物質的な成功の実現を目標とする実用的な活動に関して、ILIは定期的にSEEを助力する。例えば、しばしばSEEの女性は夫が経済的な支援を提供することを望むが、一方で自身を家族や家庭に完全に捧げる。ILIが定期的にもたらすべき金銭や物質的価値を持つものは、様々な経路や連絡先(通常は外部の「領域」)から入手される。さもなければ、SEEは無節操かつ衝動的に振る舞い始める。金銭や物を借りてそれらを返却しない、細々とした買いだめに専念する、深く考えずに規則を破る、など。自分が狭量に見られると、SEEは気まずく感じる。従って、気前よく「大盤振る舞い」したり、「家計」から贈り物をしたり、他人を引き立てる傾向がある。贈り物や実質的な恩恵を与えることはILIの強みであり、それらの複合的な努力の結果として、最適な状態に到達する。 3.Si:役割機能(ILI)/無視機能(SEE) 新しい連絡先や知り合いを作る際に、ILIは礼儀正しく、文化的で、知的な人物の役割を果たすように努める。礼儀、伝統、正しい作法は、SEEとのやり取りで示されるべきである。両者の関係が既に確立されている場合、これは関係性に新規性の煌め

二分法:構成主義と情緒主義

構成主義=Tp, Fj 情緒主義=Tj, Fp 構成主義: ILE、ESE、EIE、SLE、ILI、ESI、SLI、EII ・他の人々と接触する際に、構成主義は交流の感情的な局面を抑えるか、完全に回避(「スキップ」する)しようとする。彼らは、全体的な感情的態度を、交流において必要な要素として考慮しない(交流において、彼らは共に何かを議論したり、実行したりする。常に感情的な「再調整」を行うわけではない)。 ・構成主義にとって、内面の感情状態と共鳴する感情的な「いかり」(特定の場所、本、映画などと結びつく)は重要である。このような支えの助けを借りて、自分の内面の感情状態を保持、または強化する。彼らは本を再読したり、その場所に関連する感情を体験するためだけに、同じ場所を再訪する傾向がある。 ・彼らは「感情に耽った」状態になり、提示された素材の全体的な性質を好むかどうかに関わらず、強い感情を体験することがある(例えば、ある映画を全体として嫌っているが、作中のあるシーンで笑うことや泣くことがある)。 ・何かを実行したり考えることへの要求よりも、他者の感情や心配事から自分自身を切り離す方が難しい。 情緒主義: SEI、LII、LSI、IEI、SEE、LIE、LSE、IEE ・他の人々との交流で、彼らを「正しい」感情状態にしようとする(または自分自身を再調整する)。交流において、全体的な感情の方向性に引き込まれる(コミュニケーションや人間関係を、別々のタイプの活動-「雰囲気への没頭」として区別する)。何らかの問題に関する議論の最中に、情緒主義は主題から「はぐれて」、感情的な交流に「出かける」ことがある。 ・情緒主義は、既に乗り越えた古い経験(それが感情的に楽しいものであっても)に立ち返るよりも、新しい印象を好むだろう。彼らが本を再読したり同じ場所を再訪するのは、経験を忘却した場合、または何か新しいものを見出すことを期待する場合である。 ・専門外で提示されたものとして認識された「質の悪い」情報(例えば、本、映画、旅行)は、彼らに感情的な反応を引き起こさず、無関心なままである。 ・他者の感情や心配事よりも、何かを実行したり考えることへの要求から距離を置く方が難しい。 仮説 構成主義は感情をそれほど批判的に受け取らず、感情に「満たされる」。特定の感情状態に陥った後、構成主義は長期間その

LSI:サブタイプ

Ti-LSI Description by V. Meged and A.Ovcharov サブタイプTiは、自信があり、冷静かつ抑制的な上、正確で頑固である。時に傲慢に見えることがある。十分に親切で、容易に動揺せず、感情的にならない。非常に礼儀正しく会話の細部に気を配り、万事を詳細かつ明確に述べることを好むが、他の人々にとって重要ではない細部に過度に拘ることがある。性急ではなく、緩慢でさえある。質問に対して、包括的で徹底した情報を受け取ることを望む。曖昧さを嫌う。内面的には、非常に落ち着いている。気力と忍耐力を失うことはない。支援を必要としている人々を励まそうとする。会話相手の存在を無視しているような、まっすぐで静止した眼差しを持つ。動きは堂々としているが、ぎこちない。歩行の際は、床に足を引きずる傾向がある。方向転換する時は、体全体でそうするので、時に首全体が肩に固定されているかのように見える。顔の向きを変えることは好まない。 困難な状況から抜け出す方法を見つけることができる、冷静な現実主義者。ストイックで、不平を言わずに困難を克服する。過度に先走ることを嫌い、辛抱強く結果を待つことができる。立場を変えるように説得することは難しい。重要だと見なす事柄に関して妥協しない。即興を好まないので、事前に万全を期して準備することを好む。変化や不安定性を不快に感じる。やや矛盾し、内面では疑念にとらわれるが、最終的には内的な動揺のせいで主な方向性を見失うことはない。あらゆる障害を一貫して永続的に克服する方法を心得ている。知識を実践に取り入れることを好む。どんな状況も安定させようとする。勇気と精神力を失うことなく、大胆さをもって不運や逆境を乗り越える。 人に対処する際の柔軟性に乏しく、個人の能力を考慮に入れることが不十分である。感情を信頼できるか確信できないので、軽佻浮薄な人間を信用しない。親密な人間の欠点に寛容で、彼らのために信頼できる支援者として機能する。人との交流にすぐに疲労する。孤独耐性が極めて高い。節度があり、目立たない。個人的な関係や感情よりも、客観的な問題を重視する。通常、自身の経験を部外者と容易に共有しない秘密主義者である。空腹、恐怖、痛みなど、何を感じているか表現しない。自分の問題で他者に負担をかけないようにする。極端な場合にのみ、親しい人の助けを借りる。 全て

タイプの哲学

行動誘因の問題は、実在動機の問題と密接に関連する。これは、より深く、より抽象的なカテゴリーである。私(※グレンコ)は直観的な論理型の代表として、この記事の結論で答えたいと思う。各タイプには独自の実存的な見解がある。これは、他の人々と世界全体を導く原動力となる、哲学的に指向された汎用概念である。この特定の解釈から、物質と観念の優位性に関する問題を解決するために、タイプが選択する方法を理解する。動機が主に物質的な性質のものであるタイプは、条件的に「唯物(物質)主義者」と呼ばれる。すべての感覚型はこのカテゴリに分類される。これと対立するタイプ群は、内的な動機が本質的に観念的なものであり、「観念主義者」と呼ばれる。このグループは、すべての直観的なタイプで構成される。 哲学の分野で知られているように、観念主義は2つの学派に分けられる。客観的観念主義は神のイデア-世界を支配する外部の究極的実在をある形、または像で認識する。主観的観念主義は、世界に対する我々の観念が、それを生み出すと見なす。 ユングによれば、外向型は客観指向であり、内向型は主観指向である。したがって、客観的観念主義は外向・直観型の哲学であり、主観的観念主義は内向・直観型の哲学となる。同様に、これは「唯物主義」である感覚型のグループにも適用できる。つまり、内向・感覚型は主観的唯物主義であり、外向・感覚型は客観的唯物主義である。ここでは、様々な哲学的思考法がやや大まかに扱われるが、私はこれを1つの目的、つまり16タイプの行動の動機に関する、既存の観察結果を体系化するために行っている。 注:ここで説明していることは、特定の個人ではなく、タイプの動機に関するものである。様々なタイプの代表者が、あらゆる哲学を内包することができる。 以下は各タイプの分析となる。 客観的観念主義(ENxx) 指導者(EIE):神、運命、宿命が世界を支配する。このタイプは、神秘主義と宗教を最も重視するタイプの1つであり、自身のメシア時代を心から信じ、自分を宇宙的または神的な力の宣教師と見なす。 発明家(ILE):万物は普遍的な知性によって支配される。このタイプは、他のどのタイプよりも、客観的な世界の知的設計において、最も複雑な現象を理解する人間の精神が持つ能力を信じている。これは論理の正確な法則の観点から説明できる(「

価値のある機能:Fi

主導機能としてのFi:ESIとEII この人は非常に強固な愛情を持ち、感情や他者に対する態度に関して保守的であり、育んだ感情に忠実である。他者がこの評価に同意しない場合、非常に苛立つ。自分を欺いた人間を、心を入れ替えたとしても、永遠に嘘つきと見なす。これらの感情と評価が人生の中心部であるため、傍からはしばしばモラリストと見なされる。主導機能の産物は、外界には示されないことが多く、代わりに内部に保たれる。したがって、これが最も頻繁に起こるのは、何かがその価値観に障った時である。否定的な面はしばしば肯定的な面よりも際立って認識される。このため、そのような誤った印象を固持することがある。彼らにとって、物事は単に「良い」か「悪い」に分類されるものであり、何らかの一般的な言明を述べる以外には、何故そうであるかを明確に伝えることができないので、彼らの評価に異議を申し立てようとしても無意味である。以前に肯定的な関係が築かれた人の近くに留まろうとする。人々を「良い」と「悪い」に疑問の余地なく明確に分類する。「良い」人々は好かれ、「悪い」人々は軽蔑される。多くの場合、これは隠されているが、その人物が強い否定的な反応を引き起こした場合、彼らはそれを公然と表現することがある。大切に思う人々が周囲に十分に居ない場合、これは自分が存在しないことを意味するため、攻撃性を喚起される可能性がある。義務、名誉、尊厳、道徳などの概念-つまり、これらの概念に対する自身の認識に、極めて敏感である。このタイプにとって、自身の感情、気持ち、態度が重要であり、外部の公的なものには何の重要性も付与されないことがある。他者に対する態度は、特に低い評価から高い評価へ変化することは滅多にない。様々な感情と多彩なニュアンスを幅広く有す。自身の道徳規範から逸脱している人々に敏感である-それはまるで、この点で他者を絶えず制御し、気を配っているようである。ポジティブな感情は、「良し悪し」の予想と一致する行動によって、裏付けられるべきものである。社会において、彼らの倫理は個人的、主観的であり、規範として認められているものから大きく逸脱することがあるため、時に誤解される。しかし、このタイプは主観的な認識に深く固着しているので、唯一の解決策は、自身に同意して受け入れてくれる人を見つけることである。 創造機能としてのFi:SEEとIE

双対関係:LSI-EIE

1. Ti:主導機能(LSI)/暗示機能(EIE) プロジェクトや知識分野を徹底的かつ確実に処理し、すべての側面を注意深く検討して、重要なイベントにしっかりと備える必要性に関して、LSIは定期的に「主導」機能の意見を生成する。EIEはこれらの意見に耳を傾け、総じて同意するが、同時にこの機能を調整することで、LSIは全般的な傾向や兆候に注意を払うようになり、細部で行き詰まることがなくなる。この補正情報は、指示ではなく依頼や助言の形式で、ごく一部だけ提供される。 2. Se:創造機能(LSI)/動員機能(EIE) 人々を前進させ、何かをするように強いる必要がある時、EIEは気まずさを感じる。LSIはこの責任を引き受け、時々このような方法で行動するが、節度を持って行う。そのような前向きな勢いを、EIEは定期的に感じる必要がある。そのような要求がなされない場合、実際の仕事における避けられない利益の損失によって、EIEの活力は衰える。同時に、EIEは多くの面倒な要求を口にして、用事を作り出す傾向がある。この傾向と、LSIの系統的かつ計画的な同方向への動きを統合すると、このペアの取り組みは最適に調整される。 3. Fi:役割機能(LSI)/無視機能(EIE) 適応に関するLSIの規範的な土台は、様々な親密な関係を獲得することである。この機能をEIEが口頭で調整し、注意深くなったり特定の人物から距離を置くように助言することで、最適な距離が実現される。LSIがそのような助言を無視したり提供されない場合、非常に慎重で疑い深くなる。なぜならLSIと良好な関係を築く人々は、論理的に想定するような振る舞いをしないことが多いためである。 4. Ne:脆弱機能(LSI)/実証機能(EIE) LSIは他者の潜在能力を常に適切に評価できるわけではない。特に悩みの種となるのは、予想や規範からの大いなる逸脱である。EIEはこの機能に関して批判したり、口頭で助言を述べることはないが、どんな状況でも脱出路をもたらす無意識の能力によってこれを援護し、イベントで悪影響が発生した場合には、LSIに予備計画を提供する。この機能に関する支援が、特定の行動ではなく言葉で提供された場合、目標への到達ではなく鬱状態に繋がる。 5. Fe:暗示機能(LSI)/主導機能(EIE) 内面の感情を蓄

サブタイプ:活性と不活性

導入 ソシオニクスのコンサルタントに関する実務経験は、異なるタイプ間だけでなく、同じタイプの代表者間でも、外的特性や行動の特殊性にある特定パターンに留意し、追究する機会を得た。これらの違いは、外見、行動様式、会話スタイルにまで及ぶ。彼らのばらつきは大きいが、同じタイプの代表間の違いとして、2つの主な傾向を特筆することができる。一部は積極的で、主導権を握り、自信があるように見えるが(能動的な気質の代表-多血質と胆汁質)、不活性で、受動的かつ、優柔不断に見える(受動的な気質の代表-憂鬱質と粘液質)者もいる。 ここで疑問が生じる。これらの気質はEIMモデル機能の詳述に、どのように関連しているだろうか? [注:「EIM」の頭字語はエネルギー情報代謝を表す]。これを推測することは難しくない。循環モデル「A」では、4つの水平ブロックに加えて、2つの垂直ブロックもある。左側の垂直ブロックは不活性である。情報は徐々に蓄積され、消極的に消費されるため、社会的に受動的となる。右側のブロックは活性である-これは積極的に情報を消費し、環境と集中的に相互作用する。 これは気質とモデル "A" 垂直ブロックの機能との間に存在する、明確な類似性を引き出す。つまり、異なる気質の代表者に応じて、異なる垂直ブロックに配置されたEIMの要素も、別々に強化される必要がある。これは明らかに、同じソシオタイプかつ異なる気質の人々の間にある、最も重要な差異を特定する。 EIMモデルと神経学的プロセスの関連性 EIMモデルのエネルギー交換の特殊性と、神経生理学者I.セーシェノフおよびI.パブロフによって記述されている、大脳皮質における神経学的プロセスの精神力学を関連付けることにより、この仮説をさらに補足することができる。 間違いなく、情報代謝と呼ばれるプロセスは、人間の高度な認知活動の結果である。I. パブロフによって描写された条件反射および無条件反射は、EIMモデルのメンタルリングおよびバイタルリングの機能に反映されている。我々の目標は、これらの認知プロセスのメカニズムを利用して、モデル「A」のソシオニクス機能間で行われる、エネルギー情報交換の特性を分析することにあった。 大脳皮質の活動は、興奮と抑制のプロセスの複雑な組み合わせを呈することが知られている。これらのプロセスは、神経生理学の2つ