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価値のある機能:Se


主導機能としてのSe:SEEとSLE


自身の能力に非常に自信があり、どんなことでも達成できると信じている。しばしば「私が正しいと思うことは、誰にとっても正しい」という意志の強い人物像を与える[注:この態度はIxEでも観察され得るため、おそらくSe主導ではなくJi創造が原因である]。意志的な人物の印象を与えるー「乱暴者」で、周囲に十分なスペースがないように見える。もし本人が体力とスタミナに恵まれていれば、「弱虫」を嫌う。反対に自身が弱者であることが判明した場合、自分より強い全ての人物を「ならず者」と見なす。多くの場合、金銭の扱いは得意だが、この問題において保守的すぎたり、自信過剰なことがある。人生は権力のプリズム、「誰が誰に勝っているか」を通して知覚される。耳を傾けてもらうためには、尊敬すべき存在になる必要がある。どんな弱点も欠陥として見なされるので、しばしばそれを何の問題も認識せずに有利に利用することができる。常に何かを行っており、いくつかのスキルを開発している。通常、彼らの強みは肉眼で視認することができるが、柔軟性に欠けており、むしろ堂々として保守的なものである。どんな活動でも常に首位であろうとする。そうでない場合、これは大いなる怒りを誘発する。彼らの強さと能力に疑問を投げかけられると、攻撃の発生に繋がる可能性がある。潜在的に素晴らしいアスリートだが、自分の能力を常に過大評価していると、怪我を負う可能性がある。自分の外見に自信を持っており、力と能力を伝道する。自身の独自性、独創性を主張する。特定の行動について誰かの承認を得る必要を見出さず、自分の解決策を自信満々で実装する。いかなる場所でも躊躇わずに力を行使する。誰かに反論された場合、怒りや苛立ちが募り、これは傍目にも明らかであることが多い。まず苛立ちに陥ってからでないと、言われた内容を理解できないことがある。自分で何かを成し遂げられなかった場合、またはその人物が権威を有しているように見える場合にのみ、他人の意見を聞く。これは存在を自分に証明する手段となるため、極端な状況を愛する。さらに、これにより行動に対して社会から承認を得ることが容易になる。最初に何かを実行し、後になって何を行ったのか理解する。行動、動作の人。いかなる犠牲を払っても「熊を倒すことができた—お前は男だ」という勝利、少なくとも対抗する価値観に傾く。要塞のように囲い込むことで、異性を口説き落とすことを好む。これに伴い、すべてが自分自身、その力、および能力にのみ依存することを、常に確信している。したがって、目標を達成していないことに気づくと、非常に苛立つ。最大の弱点は、人生のすべてが自身だけに依存しているわけではないことを、理解できない点である。このため、そのような人間が人生で成功を収められない場合、自身を心から落伍者と見なすので、大きな挫折を味わう。見た目にも着こなしにも極めて自信がある。何も実行できず、変更もできず、「宙ぶらりん」のままで、すべてを一度に「ぶちまける」のではなく、適切な瞬間を待つだけの状況にいることは難しい。常に絶え間ない活動、仕事中毒を伴う。行動しないと居ても立ってもいられない。つまり、立ち止まって考えることができない場合もある。中断があると、それを埋める必要がある。彼らが話し始めると、すぐに問題と行動に関するトピックを思い付く。

創造機能としてのSe:ESIとLSI


これらの人々は、力、金銭、および様々なスキルを処理するために、芸術的で創造的なアプローチを取る。ユニークで独創的な技術やスキルを教えることによって、他者の力を高めることができる、理想的なトレーナーである。強みは柔軟で洗練されており、状況に適切であることを志向する。効果的かつ迅速に作業することが可能であり、一度に複数のことを行うこともある。偉大な投資家だが、リスクのある動きをする傾向があるため、一生の間に金持ちになったり、何度か破産する可能性がある。競争することを愛する。主導機能とは対照的に、彼らにとって重要なのは、結果よりもプロセス自体である。最も優秀である必要はなく、二番手でも満足する。これは、さらなる作業の余地があることを意味する。多くの場合、「極端」を好む。彼らが創造機能を実現する機会がないと、意図的に問題を作り出す可能性があるー財政的または物理的な「穴」に深く陥り、そこから抜け出すことができる。しばしばスポーツが得意になる。創造的かつ専門的に、勝利に向けて取り組むことができる。実際、彼らができることは数多くある。どこでも貧困を富に変えることができる。他者の外部データを操作することがある[注:この「他者の外部データを操作」の一例は、Se創造が誰かの外観、顔の特徴、またはマナーの欠陥や細部を気楽に指摘する時に観察できる]。この人物をビジネスに勧誘すると役に立つことが多い。なぜなら、実際の利益を生み出すためにするべきことを知っているからである。力を創造的に使い、ビジネスのために「ネジを締める」必要がある時、それらを緩める必要がある時を心得ている。具体的な状況の自由と制御のバランスを必要なだけ生み出すという、まさにそのような立場からチームで働く。子供たちが過度に甘やかされたり、威圧されずに育つという点で、優れた保護者になり得る。時には励まし、必要に応じて圧力をかけることもできる。訓練を引き受けると、しばしば素晴らしい結果を達成する。多くの場合、幼い頃にトレーニングを始めた優秀なアスリートの両親である。評価機能に負の感情を大量に蓄積している場合、出力は二番目の機能を介して与えられることが多いため、彼らを怒らせたり、挑発したりすることは非常に危険である。この機能は外界に適切に表れようとするため、明示的な価値を与えず、悪意を長期間にわたって隠すことができる。これは「優れた製品」を提供するが、ある時点で「コップ」がいっぱいになり、制御を失うことがある。突如として攻撃性の爆発が起こり、自分が何をしてしまったのか理解することができず、それから重大性に気付く。したがって、肉体的に「発散」することが非常に重要である。スポーツや趣味に従事したり、最後の手段としてサンドバッグを使用する。負の感情が過多になるまで蓄積させるのではなく、すぐに発散する方が良い―そうすることが、誰にとっても最善である。自身と他者のために特定のイメージを作り出す方法、衣服の扱い方、この面で非常に革新的な方法を知っており、既存のファッションに従うのではなく独自のスタイルを生み出す。必要に応じて、金銭を節約し、ごく少額で生計を立てる術を熟知している。金融活動において極めて巧みな場合があるので、どこからともなく資金を生み出すことができる。形ある物の処理と操作を愛する。スタンプやバッジ、車の収集、インテリアの作成、描画やペイントなど。それは子供が喜んで兵士と遊ぶ様子に似ている。これらの巧妙な操作は彼らの「製品」であるため、他者が自分の持ち物や付属物に触れることを、大抵は好まない。誰かがそうすると、競争相手のように振舞う。物の扱い方を知っているので、何年にもわたって従事することができるーこれを完全に芸術的な形に変える。古く、使用済みの物を性急に捨てるのではなく、どうにかしてそれを再利用しようとすることで、創造機能の仕事を見つけ出す。

動員機能としてのSe:EIEとLIE


これらの人々にとって人生で最も重要なことは、豊かで力強い上に、美しく、成功して、何かに熟達していることである。これを課題と見なし、自尊心をそのようなものに結びつけているので、これらの事について大いに心配している。何かが上手くいかないと、それは殆ど破滅に等しくなる。多くの場合、他者に挑戦し、自分の美しさと成功を証明する手段として、色鮮やかで、挑発的な服を着て人目を引くことを好む。そのような人物にとって、破滅、老年、社会的成功の不足、社会的基準に照らした醜さは、自殺の動機にもなり得る。受動的な自己防衛では、一転して外見を管理することをやめ、だらしなくなることがある。一般的に、自分が面目を失わないように、職業人は時間通りに間に合わなければならないと考える傾向がある。ひ弱に見えることを恐れ、大胆で強力に自己演出することを望む。このため、例えば、「ショー」のために武術に従事したり、手品や危険な操作、スポーツを嗜んで、機会があれば披露したりすることがある。そのような人物は絶えず新たな高みに立つ必要があり、これは不思議なことに、弱点でもある。人生で万事が順調に進んでいる場合、ある時点で全てを投げ捨てて別の町に移り住み、「やり直す」ことがあり、それによって自尊心を高める。社会的に強く条件付けられている。他者が何かを必要とする場合-自動的にそれが自身にとっても必要になり、何らかの方法を用いてそれを取得しようとし始める。それを勝ち取り征服する必要がない場合、お膳立てされ、手の届く範囲にあるものには退屈する。したがって、個人的な関係にも同様の問題があり、達成不能なものに対する絶え間ない競争が生じる。そして、それに手が届くやいなや、すべての関心が失われるーこれはパラドックスである。すべてを克服して勝利できることが、活動の主な動機である。彼らにとって最悪のこと―敗北することは、恥辱を意味する。このため、勝利することが困難なビジネスには参加したくない。この機能において大きなリスクはないため、通常は非常に困難で複雑でさえあるタスクを思い付くが、それは解決することも達成することも可能である。これらのタスクは、新しいスキルの開発を必要とするのではなく、ほとんどの場合、既存のスキルに関連付けられている。社会的成功、勝利の普遍的な認識を必要としている。自尊心を向上させるために特異な方策を思い付くことがある:突然病気になり、それから大変な治療を受けて回復し、これを自身の達成や勝利と見なす。

暗示機能としてのSe:IEIとILI


これらの人々は、常に最大の強さ、富、成功、信頼性の方向に動いており、外形や外観に惑わされる。どんな犠牲を払っても、薔薇色の人生を送ろうとする。常に勝者や最大派閥の側にいようとしている印象を与えることがある。力のバランスが切り替わると、同様に彼らの方針も変わる。多くの場合、強い人間に惹かれる。少し「揺さぶられる」と、受けた振動によってすぐに力が漲り、容易に楽観的な状態に陥る。金銭、権力、名誉、栄光、メダルなど、全能感を持てる環境に常に居ようとする。彼らが社会階層の最下部にいる場合、必要な手段で這い上がろうとする。何かを強制されると、しばしばそれに抵抗したり反対することができず、力によって容易に操作される。したがって、そのような状況に陥らないように、冷淡で、距離を置いた打ち解けない振舞いをするかもしれない。この人にとって良い場所は、ある種の行動、活発な仕事、激動の生活がある場所である。無意識に「時代の波」に乗って、それに巻き込まれ、その後、自身が望んでいなかった場所にいることに気付いて驚く。このため、関与を望んでいないビジネスやプロジェクトに、偶然に関わらないように注意する必要がある。これらの人々は他者の力によって簡単に操作され、突然そのような人の傍にいることに気づくので、極めて容易く何かに駆り立てられ、何らかの解決策に向かって動き出す。また、自身の話に組み込まれた皮肉っぽい冗談に腹を立てず、これを隠れた賛辞とさえ認識することが多いのは、力の要素を含んでいるためである。原則として、何らかの反応をする必要があることを状況は暗示しているので、これに皮肉めかして応答する。しかし、強さに引き付けられ、常に同じ方向に進んでいるので、単にそれを見つけ出して手に入れようとするだけでなく、遅かれ早かれ実際にそれに到達する。時には力を使わせるために他者を刺激しようとすることがある。例えば、腕相撲でトーナメントのお膳立てを申し出る。

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MBTI:タイプの関係

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前回 はJ/Pの違いについて触れたが、MBTIとソシオニクスは4指標の定義、心理機能(情報要素)の定義においても異なっている。以下はWorld Socionics Societyが挙げた両者の違いとなる。 ①各指標が意味するもの ・MBTIのI / Eは「人と関わってエネルギーを得るか」だが、ソシオニクスではFに依存する。外向T型は交流をあまり必要とせず、内向F型は人と関わることを好む。 ・MBTIのN / SはN型のみが創造力・発想力に富むというバイアスがかかっており、S型は過小評価されている。ソシオニクスでは両者が得意とする領域で公平に取り扱われる。 ・MBTIのT / Fは「厳しさ・優しさ」を表すが、ソシオニクスでは競争心・攻撃性・厳しさはSeに依存する。よってソシオニクスにおけるSe優勢タイプの多くが、MBTIではT型になる。ソシオニクスのFは親切心・寛大さではなく、対人能力を表す。よってSe-Fタイプは社会的に優位に立つためFを利用する。 ・MBTIのJ / Pは「組織力・計画性の有無」を表すが、ソシオニクスではTに依存する。よって多くのF型がMBTIでPと判定される。ソシオニクスの合理・非合理は物事が「どうであるべきか(T / F)」「どうであるか(N / S)」というアプローチの取り方に焦点を当てる。EIE(ENFj)やEII(INFj)は計画性に欠ける可能性があるが、「自分の感情は正しい」「他人はこのように感じるべきだ」という明確な見解を持つタイプとなる。 ※なお、わかりやすくするために特徴を挙げたが、詳細は各指標に関する記事で確認して欲しい。 ②MBTIの認知機能とソシオニクスのIE ・MBTIのSe(現在を生きる、快楽を求める、美的感覚)=ソシオニクスのSi ・MBTIのSi(記憶、歴史、比較、時間感覚)=ソシオニクスのNi ・MBTIのSi(ルールを守る)=ソシオニクスのTi ・MBTIのTi(物事の仕組みを解明する)=ソシオニクスのTe ・MBTIのTe(権威、指揮、上下関係)=ソシオニクスのSe ・MBTIのFi(感情の状態)=ソシオニクスのFe ・MBTIのFe(人間関係、社会的に適切な態度)=ソシオニクスのFi ※ソシオニクスについては「 情報要素 」を参照。 ③グループ分け ・MBTI

トライタイプ

<トライタイプとは> 1995年の調査で、人はひとつだけでなく、好ましい順番で使用される三つのエニアグラムタイプを持つことが示された。これらの各タイプは三つのセンター、ヘッド(567)、ハート(234)、ガッツ(891)に存在する。 三つのタイプのうち、支配的なタイプは自我の優先する防衛戦略を表す。しかし、支配的なタイプの戦略が失敗すると、自我は残り二つのタイプの戦略を順番に利用する。支配的なタイプは常に統制者であるため、最終的に核となる戦略に立ち戻る。 <調査方法> 初期の調査から明らかになったことは、質問票やコーチングの際にクライアントによって使用された語彙パターンが、一貫して三つのタイプを中心に自我の戦略を組織したことである。言い換えると、クライアントは個人的な心理経験をさらけ出す際に、三タイプの言語や語彙を利用した。 クライアントは支配的なタイプだけでなく、他の二タイプの核となる恐怖とも共感した。さらに重要なことに、多くの人々は支配的なタイプとラインやウイングで繋がっていないタイプの語を使用した。殆どの理論家は全ての言動が支配的なタイプ、ウイング、ラインに帰するものと考えていたが、クライアントは各センターにおけるタイプの語彙を何度も使用したため、これはトライタイプの発見において重要な特徴である。 語彙分類は質問票の単語選択を統計的に実証し、各タイプが母語、年齢、性別、教育、国籍や人種を問わず独自の語彙を使用するという仮説を確認するために使用される。さらに、支配的な本能型の言語と同様に、トライタイプを構成する3タイプの語彙を使用することも確認する。このため、タイピングは5つの段階を経る。1)質問票。2)エニアカードを用いたテスト。3)本能型のテスト。4)語彙分類。5)コーチング。 出典: https://www.katherinefauvre.com/tritype/ <ウイングとライン> 調査は人がウイングとライン(エニアグラム図で点同士を結ぶ線)を利用することを示したが、これらのウイングとラインは、個別に使用される戦略に留まらない。何故、メインタイプと関連のない根源的な恐怖、語彙、動機や望みが報告されたのか?トライタイプにウイングタイプや統合・退行ラインに沿ったタイプが含まれると、そのタイプが活用されることが極めて多い。 例えば、トライタイプに3と6を持つ