1.Fe: 主導機能(ESE)/暗示機能(LII)
ESEは定期的に感情に満ち溢れた「主導する」機能を用いて、ある人物がどのように行動し、何を行ったのか伝える。ESEを主導する機能の主な方向性は「誰も気を悪くさせるべきではない」ことである。LIIはこれらの主張に注意深く耳を傾け、問題を完全に理解したことを表明しながら、それらに対する論理的根拠を展開する。例えば、落ち着いた説得力のある声で、ESEがいかに正しく公平に行動したかを説明する。ESEから浴びせられる激しい感情の噴出は、ESEの疑問を明確化する質問をLIIが投じ、それらを断片に分解し、吸収することで相殺される。
2.Si:創造機能(ESE)/動員機能(LII)
LIIは公の場における感覚表現に違和感を覚える。例えば、他の人々が無難な服装をしている場合に明るい色のシャツを着たり、鏡に映った自分を見ること、他の人々が何も食べていない時に美味しいものを口にすること等に居心地の悪さを感じる。それゆえ、LIIはあからさまな禁欲生活に向かって引き寄せられ、仕事、勉強、または運動で疲弊することがある。ESEは快適な感覚でLIIを「充電」する環境を定期的に作り出す。来客の接待、おいしい食事、劇場やコンサートへの訪問、楽しい旅行など。同時にESE自身も、この活動に喜びを感じる。
3.Te:役割機能(ESE)/無視機能(LII)
ESEのTeはビジネス志向の活動と自発性、興味深い情報の提供、困っている人々への物質的な支援、全般的な落ち着きのなさ、および小うるさい忙しさとして表れる。この機能は規範的なものであり、すなわちESEは規範および既存の方法に従って物事を行おうとする。これらの規範に対する理解に特別な意味合いを持たせること、すなわちそれらを超えた活動の導入は、LIIの助言と提案によってのみ可能である。LIIはこの機能の導き手として働き、有益なアイデアを実用化する必要性、壮観なアイデアではあるが無用なものの排除、および均等化の拒絶によって平均以上の生活水準を確保する必要性を説くことで、その働きを調整する。
4.Ni:脆弱機能(ESE)/実証機能(LII)
ESEは時間の流れを感じることを苦手とする。時間の経過と共に能力の杜撰な配分と予定の遅れとして表れる物理的な面と、行動の結果を予測する能力の乏しさ、一定の保守性、問題解決に伝統的な方法を取る傾向として表れる、習慣的な面の両方においてである。ESEが抜本的な選択をすることは難しい。LIIはこの側面を完全に肩代わりする。LIIは時間内に活動を分配する無意識の能力を持ち、それによって仕事の過負荷やストレスを避け、先鋭的な選択をすることができる。LIIは冷静に待機し、ESEの無駄な煩雑さが限界点に達すると、必要な瞬間に仕事に取り掛かる。
5.Ti:暗示機能(ESE)/主導機能(LII)
明確な論理形式で伝えられる場合に、ESEは情報を受け入れようとする。ESEが求めるのは、特定のライフイベントを支える一般化された規則、という観点から提供された論理的な説明である。LIIは明白な解釈を提示し、あらゆる「細部」に注意を配り、ESEが懸念する問題への優れた理解を表明する。この種の情報を受け取らないと、ESEは周りの人々に「知的」であること、自分の行動理由への理解を要求し始める。
6.Ne:動員機能(ESE)/創造機能(LII)
助けを必要としている人々に手を差し伸べないと、ESEは不快に感じる。ESEの潜在意識が持つ志向性は「才能に注意を向けて守護すること」、他の人々に親切かつ注意深くあることである。LIIは通常、隠された能力を見出し、信頼を勝ち取り、知識を伝えることに対する自らの適性を実際に証明することによって、そのような基準を満たす。LIIが見出した中から、能力はあるが強引に「押し通す」力を欠いている人のための支援体制、およびそのような個人を感覚機能の過負荷から保護する作業体制を、ESEが作り出す。ただし、他者が宿す能力の程度や様々な提案の将来性を評価することは、ESEにとって困難である。弱い直感のために、ESEは本質的な資質を理解することができない。主題についての一般的な概念が漠然としていても、どんな問題においても発展的な理論を構築することができるのはLIIのみである。この理論は、その分野における具体的な応用過程において、有用であることを示している。
7.Fi:無視機能(ESE)/役割機能(LII)
この機能において、ESEは適切な行動、丁寧さや礼儀正しさ、非難がましい無礼と無遠慮という形で、適切な心理的距離の設定に関する助言および要求を行う。ESEはこのようにして、それ自体に不機嫌な硬い表情、不愛想など、一連の大きな心理的距離が含まれるLIIの役割機能(Fi)を調整する。このような微調整によって、LIIは人々と接触することが容易になる。LIIはより生き生きとなり、以前は恐れていた自身の道徳的問題の多くを解決し、人間関係についての深い洞察と、紛争の状況下において誰に味方するべきか、より正確な理解を得る。
8.Se:実証機能(ESE)/脆弱機能(LII)
特に自分のために何かを達成する必要がある場合、自らの意思と主導で他の人々に圧力をかけることは、LIIにとって非常に難しい。自分にとってこの上なく重要なことでさえ、ある状況において前進し、必要な書類をすべて集め、列に並び、自分の利益のために嘆願することは容易ではない。人を押しのけ、誰かを激しく拒絶し、大声で口論して権利を守り、自分を疲弊させる関係に終止符を打つことは困難だと感じる。ESEはこの機能に直接の影響を与えることはない。つまり、この側面についてLIIを口頭で批判したり教えることはないが、その機能を完全に引き受ける。何かを成し遂げたり、正義を守り公平な待遇を要求したり、自分に近しい人々の利益を守る必要がある場合、ESEは他の人々に絶えず、時には差し出がましく、強い圧力をかける。ESEは適切な権限のもと、周りの人々を奮い立たせ、彼らを仕事や志向性のある活動に向かわせる。同様に、自身の人生を速いペースで歩き続け、信頼に値しない人々との関係を断ち切る。
出典:http://www.wikisocion.net/en/index.phptitle=Descriptions_of_Dual_Relations_by_Gulenko#LII-ESE
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