スキップしてメイン コンテンツに移動

二分法:論理と倫理

論理と倫理

論理型=Lxx、xLx 倫理型=Exx、xEx

論理:ILE、LII、SLE、LSI、LIE、ILI、LSE、SLI


<定義>
・無生物のオブジェクト、論理的な関係、客観的な真実に焦点を当てる精神プロセス(精神機能)。
・自分を取り巻く論理的な世界の変化(システム、手順、ルール、アクション、言葉の内容、使用されているアルゴリズム)を常に意識的に受け入れ、迅速に対応する。
・倫理的な世界の変化(人々の気持ちや感情、心理的雰囲気、他者の反応)に対する反応は鈍く遅い。

<知覚>
・主に物質的な要求、非人間的な世界、または任意の環境における「物」の世界に、焦点を当てる。
・正しい/間違った、論理的/非論理的(つまり、客観的に正しい言葉の意味と行為はどんなものか)という観点で、主に物事を知覚する。
・コミュニケーションでは、言ったこと/行われたこと、話の内容に集中・検討する。

<生理>
・表情やボディランゲージに乏しい。

<感情>
・外側に表れる感情の幅が狭い。
・他者に対する感情は安定して長期的。
・他の論理型と接する時はほとんど無表情だが、倫理型の感情を反映することができる。

<知的資質>
・タスク指向。
・人を誤解させず、正しい情報を伝達することに焦点を当てる。
・事実と論拠を使用して他者を説得する。

<強み>
・客観的(非人間)な世界を扱う。
・他者が提唱する不完全な論理、行動、手順に対抗し、正しい論理と手順を説明する。
・論理の領域で独立した決定を下す。
・人の誠実性と行動を評価する。

<能力>
・無生物のオブジェクトとリソースを扱う。
・技術、機器、メカニズムの操作。
・手順と指示を作成、理解する。

<規範または経験則>
・感情や気持ちを示すために、他者の倫理規範と経験則を厳密に守ろうとする。

<弱み>
・道徳面。
・他者の気持ち、感情的な反応、主観的要因に対処せざるを得ない場合、しばしば無力感を感じる。
・感情的な操作を受けやすく、人の本当の感情や態度を適時に認識しない。

<典型的な不安>
・多くの場合、他人に対して何らかの気持ちを抱き、感情を表明する権利に自信がない。
・多くの場合、パートナーが自分に対して本当に気持ちがあるのか自信がない。

<人間関係の態度>
・関係の構造を管理し、多角化する。
・相手のために何かをすることによって、パートナーに対する感情を示す。

倫理:ESE、SEI、EIE、IEI、SEE、ESI、EII、IEE


<定義>
・感情的な経験、人間関係、主観的な態度に焦点を当てる精神プロセス(精神機能)。
・自分を取り巻く倫理的な世界の変化を常に意識的に受け入れ、迅速に反応する。
・論理的な世界の変化に対する反応は、鈍く遅い。

<知覚>
・主に、主観的で人間的な世界の要求、または人々や人間関係の世界に焦点を当てる。
・主に、良い/悪い、倫理的/非倫理的(つまり、言葉と行為が人々とその関係にどのように影響するか)という観点で物事を知覚する。
・コミュニケーションにおいては、非言語反応と物の言い方に基づいて、人々の気持ちと感情状態に集中、観察する。

<生理>
・表情やボディランゲージに富む。

<感情>
・感情や表情の幅が広い。
・自分の気持ちや感情を自信を持って意識的にコントロールできる。
・感情表現を、対話する相手に適応させる。

<知的資質>
・人指向。
・関係の強化に焦点を当てる。他の人々が期待するものと一致または反するように、言い方や内容を修正する。
・気持ちや感情を使って説得する。

<強み>
・主観的な(人間の)世界を扱う。
・説得力。
・社会的な相互作用に感情的、主観的な側面を加える。
・人間的な分野で独立した決定を下す。
・他人の善意や肯定的、否定的な態度を評価する。
・他者を喜ばせ、感情を喚起する。

<能力>
・適切な人々に良い印象を与える。広報活動。
・個々の相互関係や社会的環境で、他者が感情的な緊張を解くのを助ける。
・「場を盛り上げる存在」になる。

<規範または経験則>
・議論で形式的に論理を用い、自信をつけるために科学的および/または技術的な文献を読む。

<弱み>
・どれだけの作業が行われ、あとどのくらい残っているかを評価すること。
・意見が他者の論理や論拠に影響される。
・不誠実、不正確、または一貫性のない情報および行為によって操作される。

<典型的な不安>
・多くの場合、仕事をして能力を発揮できないこと、十分な仕事をしたかどうかに不安を感じる。

<人間関係の態度>
・関係の感情的な側面を管理し、多角化する。
・感情を通してパートナーに対する気持ちを率直に示す。

論理・倫理と性別

通常、多くの学者は論理型は男性、倫理型は女性に一般的だと主張している。提示される比率は、一般に55%:45%または70%:30%となる。また、分布は多かれ少なかれ均等と主張する人々もいる。

さらに、論理型の女性は論理型の男性よりも感情的であり、倫理型の男性は倫理型の女性よりも感情を表に出さない傾向にあるとされる。

この格差には生物学的根拠があることが度々示唆される。つまり、女性は生物学的に子供を産み、育て、教育し、他の人々と協力するように機能するので、倫理は適切なツールである。しかし、男性は生物学的に食物を調達し、作業活動と社会階層を組織し、他者と競争する傾向があるため、論理が重要な役割を担うことが多い。

感情的な女性と論理的な男性の関係は、文化的なステレオタイプの影響に由来するものとも言える。

出典:

コメント

このブログの人気の投稿

MBTI:タイプの関係

日本では何故かソシオニクスしかタイプの関係を扱っていないことになっている(?)が、MBTIでもタイプの関係については言及されている。「タイプの関係(相性)」は誰でも思いつくテーマなので当然だが、MBTIの関係論については、あまり有名ではない。理論的にはそこまで緻密なものではないが、参考までに紹介する(メインで取り上げるカーシーについては この記事 を参照)。 初期のカーシーは、真逆のタイプ同士の相性が最も優れていると考えていた。人は自分にないものに惹かれる。つまり、INTPとESFJが互いに惹きつけ合う。ただ、その後の観察から、カーシーは考えを変えたらしい。多くの結婚生活を観察した結果、SJとSP、NFとNTの組み合わせが最も多いことがわかった。どちらの組み合わせも、コミュニケーションの好みは一致している一方、目標を達成する手段は異なる。例えば、SJとSPは共に具体的な対象について話すことを好むが、SJは協調して行動するのに対し、SPは実利を重視して行動する。逆の組み合わせ(SJとNF、SPとNT)では、この関係性は成立しない。このため、SとNの違いが重要とされる。 実はタイプの関係については、マイヤーズも言及している。375組の夫婦を調査したところ、夫婦の77%は二つ以上の指標が一致していた。特にSN指標が一致していることが、タイプを問わず重要だという。マイヤーズは異なるタイプ間の違いを理解するためにMBTIを作ったが、実際は自分に近いタイプを好むらしい。ユングによれば、人のシャドウによる行動は、その人物の行動と見なすべきではない。シャドウを額面通りに受け取らないことが、結婚生活を上手く送る秘訣になる。 話をカーシーに戻すと、彼の理論ではSN以外の指標が逆のカップルに、最も互換性がある。つまり、 ESTP x ISFJ 、 ESFP x I STJ 、 ESFJ x I STP 、 ESTJ x ISFP 、 ENTP x INFJ 、 ENFP x INTJ 、 ENFJ x INTP 、 ENTJ x INFP がベストカップルになる。以下に各々の気質ごとの関係性をまとめた。 <SP:職人> SPは異性と真剣な関係になりにくい。衝動的に人々に惹きつけられ、新たな関係を結ぶ。他の気質よりも外見に気を遣い、性的な経験にも積極的である。抽象的な刺激には心を動かさない

MBTIとソシオニクスの違い:心理機能と情報要素

前回 はJ/Pの違いについて触れたが、MBTIとソシオニクスは4指標の定義、心理機能(情報要素)の定義においても異なっている。以下はWorld Socionics Societyが挙げた両者の違いとなる。 ①各指標が意味するもの ・MBTIのI / Eは「人と関わってエネルギーを得るか」だが、ソシオニクスではFに依存する。外向T型は交流をあまり必要とせず、内向F型は人と関わることを好む。 ・MBTIのN / SはN型のみが創造力・発想力に富むというバイアスがかかっており、S型は過小評価されている。ソシオニクスでは両者が得意とする領域で公平に取り扱われる。 ・MBTIのT / Fは「厳しさ・優しさ」を表すが、ソシオニクスでは競争心・攻撃性・厳しさはSeに依存する。よってソシオニクスにおけるSe優勢タイプの多くが、MBTIではT型になる。ソシオニクスのFは親切心・寛大さではなく、対人能力を表す。よってSe-Fタイプは社会的に優位に立つためFを利用する。 ・MBTIのJ / Pは「組織力・計画性の有無」を表すが、ソシオニクスではTに依存する。よって多くのF型がMBTIでPと判定される。ソシオニクスの合理・非合理は物事が「どうであるべきか(T / F)」「どうであるか(N / S)」というアプローチの取り方に焦点を当てる。EIE(ENFj)やEII(INFj)は計画性に欠ける可能性があるが、「自分の感情は正しい」「他人はこのように感じるべきだ」という明確な見解を持つタイプとなる。 ※なお、わかりやすくするために特徴を挙げたが、詳細は各指標に関する記事で確認して欲しい。 ②MBTIの認知機能とソシオニクスのIE ・MBTIのSe(現在を生きる、快楽を求める、美的感覚)=ソシオニクスのSi ・MBTIのSi(記憶、歴史、比較、時間感覚)=ソシオニクスのNi ・MBTIのSi(ルールを守る)=ソシオニクスのTi ・MBTIのTi(物事の仕組みを解明する)=ソシオニクスのTe ・MBTIのTe(権威、指揮、上下関係)=ソシオニクスのSe ・MBTIのFi(感情の状態)=ソシオニクスのFe ・MBTIのFe(人間関係、社会的に適切な態度)=ソシオニクスのFi ※ソシオニクスについては「 情報要素 」を参照。 ③グループ分け ・MBTI

トライタイプ

<トライタイプとは> 1995年の調査で、人はひとつだけでなく、好ましい順番で使用される三つのエニアグラムタイプを持つことが示された。これらの各タイプは三つのセンター、ヘッド(567)、ハート(234)、ガッツ(891)に存在する。 三つのタイプのうち、支配的なタイプは自我の優先する防衛戦略を表す。しかし、支配的なタイプの戦略が失敗すると、自我は残り二つのタイプの戦略を順番に利用する。支配的なタイプは常に統制者であるため、最終的に核となる戦略に立ち戻る。 <調査方法> 初期の調査から明らかになったことは、質問票やコーチングの際にクライアントによって使用された語彙パターンが、一貫して三つのタイプを中心に自我の戦略を組織したことである。言い換えると、クライアントは個人的な心理経験をさらけ出す際に、三タイプの言語や語彙を利用した。 クライアントは支配的なタイプだけでなく、他の二タイプの核となる恐怖とも共感した。さらに重要なことに、多くの人々は支配的なタイプとラインやウイングで繋がっていないタイプの語を使用した。殆どの理論家は全ての言動が支配的なタイプ、ウイング、ラインに帰するものと考えていたが、クライアントは各センターにおけるタイプの語彙を何度も使用したため、これはトライタイプの発見において重要な特徴である。 語彙分類は質問票の単語選択を統計的に実証し、各タイプが母語、年齢、性別、教育、国籍や人種を問わず独自の語彙を使用するという仮説を確認するために使用される。さらに、支配的な本能型の言語と同様に、トライタイプを構成する3タイプの語彙を使用することも確認する。このため、タイピングは5つの段階を経る。1)質問票。2)エニアカードを用いたテスト。3)本能型のテスト。4)語彙分類。5)コーチング。 出典: https://www.katherinefauvre.com/tritype/ <ウイングとライン> 調査は人がウイングとライン(エニアグラム図で点同士を結ぶ線)を利用することを示したが、これらのウイングとラインは、個別に使用される戦略に留まらない。何故、メインタイプと関連のない根源的な恐怖、語彙、動機や望みが報告されたのか?トライタイプにウイングタイプや統合・退行ラインに沿ったタイプが含まれると、そのタイプが活用されることが極めて多い。 例えば、トライタイプに3と6を持つ