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二分法:合理と非合理

合理と非合理

合理型=Lxx、Exx 非合理型=Sxx、Ixx

合理:ESE、LII、EIE、LSI、LIE、ESI、LSE、EII


<定義>
・動き、行動、言葉、感情表現は、他者への直接的な反応である。心身の状態は正しい行動と感情によって決まる。

<知覚>
・心身(直観と感覚)の特定状態を生み出す、正しい行動と感情(論理と倫理)に焦点を当てる。
・状況に対する期待に従って行動する。予測または計画を立て、行動する。
・コミュニケーションにおいて言葉と話し方に注意を向ける。
・言葉、行動、感情に対して即時に反応する。
・安定した信頼性の高いシステムおよび状況に惹かれる。

<生理>
・角度のある、離散的な動き。
・内部張力(準備姿勢)。
・顔と体は直線的かつ角ばっている。
・直線的なバイオリズム、行動、感情、気分。
・安定した精神状態。
・構造化された環境で活躍する。

<感情>
・他者の感情、行動、言葉に即座に反応し、感情は鋭くはっきりしている。
・気分は変わりにくく、一定の状態。

<強み>
・断固として行動し、安定した状況で正しい進路を保つ。
・物事を整理する。
・タスクを完了してから別のタスクを開始する。

<弱み>
・規則が急速に変化する状況に置かれた場合、容易に混乱する。
・多くの場合、タスクが完了した後にリラックスすることが難しい。

<人間関係の態度>
・行動、感情、愛着、関係の決まり事について話し合う。
・順次的な関係の進展:「私たちはデートしている」、「今、私たちは付き合っている」、「今、私たちは一緒に住んでいる」
・感情的および身体的な距離は、直線的に近づいたり離れたりする。

非合理:SEI、ILE、IEI、SLE、SEE、ILI、SLI、IEE


<定義>
・動き、行動、言葉、および感情表現は、心身の状態(感情、感覚、および気分)によって決まる。他者の行動に直接反応するのではなく、これらの行動によって引き起こされる心と体の状態に反応する。

<知覚>
・特定の行動と感情(論理と倫理)を生み出す、心と体の正しい状態(直観と感覚)に焦点を当てる。
・現在の心の状態(衝動性)に従って行動する。
・コミュニケーションにおいて精神的なイメージに注意を向ける。
・言葉、行動、感情そのものではなく、他者の言葉、行動、感情によって生じた内的状態の変化に反応する。
・結果が不確実なシステムと状況に引き寄せられる。

<生理>
・スムーズで切れ目のない身体の動き、ジェスチャー。
・内的にリラックスしている。
・顔と体の線は柔らかい。
・周期的なバイオリズム、アクション、感情、および気分。
・精神状態の変動が激しい。
・構造化されていない環境で活躍する。

<感情>
・状況に適応した「柔軟な」感情。
・衝動的な感情で不機嫌になりやすいが、気分は迅速に変化する。

<強み>
・不安定な状況で断固として行動する。
・即興性。途中で計画を変更する。
・同時に複数のタスクを行う。

<弱み>
・変化のない環境で受動的になり、関心を失う。
・多くの場合、危機が発生するまで、目の前のタスクに対して十分にやる気を出すのが難しい。

<人間関係の態度>
・心の状態、感覚、自身やお互いに対する理解について話し合うことを好む。
・非順次的な関係の進展。関係の枠組みは後付けでのみはっきりする。
・感情的および身体的な距離は、波のような非線形で変化する。

Aushura Augustaによる記述

※分裂気質=合理型、循環気質=非合理型

なぜ循環気質は衝動的に見え、非合理でさえあるとユングは称したのか?彼らの動き、行動、感情は常に何らかの気分、ある種の精神状態の結果であるためだ。これは湧き上がる心地よさ、不快感、静穏、または疑念への応答となる。まず内的な動揺が起こり、その後に感情や行動によって状況に反応する。他者の感情や行動にはすぐに反応しない。より正確に言うと、感情や行動ではなく、これらによって引き起こされた気分に反応する。したがって、彼らの反応は非常に緩慢かつスムーズに状況に適応するが、事前に考え抜かれた「創造的」なものではない。多くの行動は、確立された指針に対する「習慣」に過ぎない。分裂気質はすぐに動揺せず、感情には感情で、行動には行動で反応する。過去の経験に基づき、思慮深く、非常に賢明に反応する。このため、より厳格で決定的な「合理型」であるように見え、その動きは速く直線的で、感情は鋭敏で冷めている。分裂気質にとっての気分とは行動の結果であり、理由ではない。正しい行動または感情によって気分は良くなり、間違った行動の後は悪化する。したがって、行動と感情の発現方法が慎重に検討、考慮される。分裂気質の気分が悪い場合、彼らは何が間違っていたかを考え、過去を掘り下げて将来の糧にする。循環気質の気分が悪い場合、彼らは過去と未来についてではなく、気分を変えるために何をすべきか考える。

循環気質の行動は衝動に過ぎず、実際の状況と自身の感情への順応である。循環気質は、ある状況や状態から抜け出す必要がある時に機能すると言える。一方、分裂気質はある状態、ある感情を作り出す必要がある時に機能する。例えば、循環気質は不快な空腹感を埋めるために料理をし、分裂気質は料理を作ったことに満足感を覚える。興味深いことに、循環気質の飢餓感は分裂気質のそれよりも遥かに強力であり、空腹状態の分裂気質は循環気質よりも大人しく、長時間待っていられる。

ただし、主体や客体との接触においては逆転する。循環気質が何らかの感覚にとらわれるまで行動できないのと同様に、分裂気質は、ある種のお膳立てが成され何らかの感情を経験するまで、人とコミュニケーションをとることができない。そのような便宜や成熟した感情なくして、単純な日用品さえ買うことができない。まさに(前述したものと)同じような「動揺」が起こっている。循環気質は「動揺」がなくても(つまりお膳立てがされなくても)、直接的に接触することでコミュニケーションを始め、その間、人々とその性質を注意深く観察する。その後に感情と態度が現れ、関係を定義する。したがって、人々と循環気質の接触はすぐに成立するが、彼らは人々に対する感情を口にすることはない。分裂気質は、それが合理的であれば、感情の表現方法を変えて「合理的」に振る舞う。循環気質は、人々がニーズを満たしていない場合、コミュニケーションする相手を「合理的」に変える。同じことが日用品やその他のオブジェクトにも適用される。

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