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モデルA:ブロック


自我ブロック

自我ブロックは、TIMの中核を形成する社会的に実証的で創造的なブロックであり、通常は個人の自我、つまり内面の「私」に関連している。これは、意識的能力と個別性の領域であり、世界に対する意識的かつ積極的な観察と影響である。人は通常、自分の自我ブロック機能に最も自信があり、十分な情報を有し、精力的に活動する。このブロックでは、後悔、疑い、恥の感情を経験することは滅多になく、責任を転嫁したり他者を責めることもない。

自我ブロックは正確な自己評価を構成し、その能力に適正な社会認識を要求する。このブロック機能の活動は社会的に志向されている。人々は自身の経験を容易に共有し、自我ブロックから他者を助けようとする。このブロックの機能が「疲労」することは殆どないため、このブロックの機能に関連する活動によって、人は自由時間の大半を埋めることができる。多くの場合、人々は自我ブロックの機能に基づいて、活動と職業の主要な領域を選択する。

自我ブロックは、人が24〜25歳に達するまでに完全に形成されると考えられている。一部の研究者は、この観察がC. G.ユングの解釈「人生の前半は健全な自我を形成することに専念し、後半は深層を見つめ自我を手放す」と一致することに着目している。

[!]これはTIMの最も強力なブロックだが、その推定の正確性と正当性は、個人の経験、知識、および知性のレベルに強く影響される。自我ブロック機能が間違いを犯す可能性は十分にある。ただし、失敗したとしても、人はこのブロックについて深く恥じ入ったり、または力不足を感じることは滅多になく、大抵は迅速かつ容易に立ち直る。

自我ブロックの二つの機能、主導と創造は「タイプの定式」を構成すると言われている。これらは最も独立しており、信頼できる機能である。このブロックの活動は常に、未完成で終わりのない性質を帯びる。このブロックにおいて人は言う。「私は最も必要なことを知っています。変更や改善が必要な場合は、外部の助けが無くてもそれらを実装します」

・有能な意思決定。コンピューターのように冷静に評価分析を行い、他のブロックより遥かに正確な決定を下す。
・重要な情報を報告する。完全な情報を、合理的に自信を持って伝える。
・何が、何故、どのように起こり、自他にどんな影響を及ぼすか理解する。
・目標と達成手段の評価。知識に自信がある場合、目標をより適切に設定し、手段を選択する。目標の設定は主導機能、達成方法は創造機能に委ねられることが多い。新たな方法を考え出し、それを批判的に評価することができる。
・個性の実現。結果をもたらす生産的な創造性。

超自我ブロック

このブロックは、「社会的制御」および「社会的適合」のブロックとして知られている。これは個人の「社会的良心」に例えることができる。このブロックの活動は、主に他の人々が個人に対して課した規範と基準の達成を指向している。このブロックに関する評価と指示は、自身の外部、つまり周囲にいる他の人々に求められる。ここで個人は、自身の社会環境から他者の指示と管理に「身を委ね」、自身の超自我機能の弱さを意識的に認める。四番目の脆弱機能に「痛みを伴う刺激」がないことは、個人が他者の期待を満たし、満足させている証と見なされる。人は、第四の脆弱な側面に関する自身の理解が、「世論」と一致することを望む。あるソシオニクス文献の解釈によると、これは社会が人を制御するブロックである。

通常、超自我ブロックへの直接的な影響は、人にとって非常に意識的な不快感を与える。同時に、この領域の弱点を意識的に認識し、何らかの形で対応しなければならないことに気づいている。この反応は、原則として、自我ブロックの強力な機能に起因する。このため、超自我ブロックに対する影響は、人を駆り立て、意識的に自我ブロックの機能を活性化させて、さらなる応答を促す。

超自我ブロックは議論しない。何か新しいものを加えるのではなく、その側面で個人に既知のあらゆるものを集めることで結論を下す。このブロックは「雑食性」であり、その側面に関連するどんな情報をも容易に吸収し、同時に情報のわずかな差異を誇示する。

一部の文献では、このブロックは「ティーンエイジャー」のブロックと呼ばれている。このブロックから、人は他者に誇示しようとする。「私はあなたと同じです。私はあなた達の一員です」。これは、特定の仲間グループに属していることを表す場合に、10代の人々が用いる社交スタイルを想起させる。また、このブロックは思春期(12~18)に完全に成形されると考えられている。

・結果の提示。外観を整え、良い面を見せる。
・聴衆へのスピーチ。自己紹介。
・イメージ。受容、または拒否される理由。自己表現、自己開示する方法。
・特異な状況における生存。

超イドブロック

超イドブロックは、ソシオニクスの文献では「子供」のブロックと呼ばれることがある。これは無意識的な弱い機能のブロックであり、活発に意識的かつ目的のある活動に従事することが困難ゆえである。ほとんどの場合、人はこのブロックにおける情報の「消費者」であり、他者から関連情報を容易に吸収し、そのような情報を生成するように他人を挑発さえする。これは、双対であるTIMによって最良の効果を得る。同時に、人はこのブロックに関する情報をほとんど識別できず、他者が提供する批判や評価を過度に信頼する傾向がある。これは特に、「示唆的」と称される暗示機能を著している。この要素に関して、人は暗示にかかりやすく順応性がある上に、容易に管理され、この機能で受け取る情報を評価する能力が弱いためである。

一般に、人々は超イドブロックの側面について、広範な助言とサポートを必要とする。通常、これは自我ブロックの一部としてこれらの情報の側面を持つ人々から受け取る。自主的に考え、このブロックで独立して問題を解決するには、人には「時間がない」し、自身の希望やニーズをほとんど理解していない。したがって、人はこれらの側面に関して、パートナーを含む他者に多くの自由を与えることを常とする。

このブロックに対する自らのニーズをほとんど認識していないため、人は他者に反対してこのブロックに自身の利益をもたらすことはない。このブロックでは、独特の被害者的で犠牲的な行動、および外部からの規制と制御の必要性が観察される。これらの側面についてのサポートや質の高い肯定的なアドバイスを受けられず、自身の暗示機能や動員機能が機能不全に陥ると、このブロックで「他者への非難」という感情が発生する。この場合、人は自分の期待に応えなかったことに関して周囲の人々を非難し、社会から引きこもり、他者に全ての責任を負わせる(例:孤独な高齢のILEは、ペット(友達)としてサルを飼育していた住居を十分に管理できなくなった。彼のアパートには雑貨やゴミが溜まり、他の居住者から苦情を受け始めたため、隣人たちがアパートの維持や管理を援助しなかったことを非難した。)。

・休息と回復。超イドの機能は良い休息を生み出す。
・活動の動機。
・愛し、愛される能力。
・サポートを受け入れる能力。
・人生を楽しむ能力。他のブロックは超イドほど人生を楽しむことはできず、超イドなしで人生を楽しむことは難しい。

イドブロック

受動的スキルの領域。このブロックでは人はかなり能力があるが、これらのスキルは積極的で意識的な自己実現ではなく、否定的な瞬間や危険な変化を防ぐことに向けられている。人は、このブロックで何ができるか殆ど認識しておらず、関心もない。このブロックの主な機能は、潜在的な危険と落とし穴に注意を向け、基本レベルのニーズを満たし、自分自身と身近な人々の生存を確保することである。このブロックにおける他の種類の活動は、大抵、個人の注意を引かず、高い社会的価値とメリットをもたらさない。自身の自我ブロックに制限を課す必要があるため、通常、人はこのブロックの側面に絶えず取り組むことができない。継続的な自己監視と自己批判。

イドブロックは、自我ブロックと同様に「運動エネルギー」ブロックである。これらは、しばしば疑いや心配を経験する「潜在的エネルギー」ブロックである超自我や超イドのブロックとは異なり、恥や疑念を知らない決定的で持続的な活動のブロックである。

・毎日の仕事。
・願望の具体化。
・安全の確保。
・家庭内の問題を解決する。
・他者と共存する能力。チームワーク。権利と義務の尊重。
・生活の質を担保する。

配置ルール

タイプの完全なモデルを構築するには、最初の機能と二番目の機能に入る情報の側面を特定すれば十分である。そこから、四つの二分法-四ペアの相互に排他的な特性によって、決定された位置に他の側面が適切に分類される。

感覚-直観
倫理-論理
外向-内向
合理-非合理

最初の機能に配置される情報の側面は、8つのいずれかである。次の3つの機能の側面は、静的/動的二分法の同属性だが、内向/外向(シンボルの色が逆)および合理/非合理の特性が交互に反転する。例えば、最初の側面がTi(静的、内向、合理)である場合、2番目の側面はSeまたはNe(静的、外向、非合理)のどちらかであり、3番目の側面もまた静的、内向、合理である必要がある。Tiは既に配置されているため、これに該当するのはFiのみであり、4番目の機能には、SeまたはNeのみが条件を満たすことができる。したがって、モデルAの最初の機能がTiの静的、内向、合理的な側面によって満たされる場合、4つの機能を配置する組み合わせは2つしかない:Ti-Se-Fi-Ne(TIM LSI「マクシム」)またはTi-Ne-Fi-Se(TIM LII「ロベスピエール」)。

5番目の機能は、最初の機能と合理/非合理の特性は一致するが、向性とユングの感覚/直観および論理/倫理の二分法において対になる側面で満たされる。例えば、最初の位置がTiで占められている場合、5番目の位置はFeで埋められる。残りの3つの機能は、上記の法則に従って配置される。

したがって、最初の機能に配置された任意の側面について、モデルAの残りの部分に許容される配置法は2通りしかない。最初の機能を配置できる8つの情報の側面と、各々に可能な2つの組み合わせがあることを考慮すると、16のソシオニクスタイプが成立する。

出典:
http://www.wikisocion.net/en/index.phptitle=Function_dichotomies#Contact_and_Inert
http://www.socionics.ru/functions-and-models/529-practica-gor-blok

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